なぜ老人になると血圧低い状態になりやすいの?
老人と言われる年齢になると「血圧低いですね」とお医者さんから言われやすくなります。
なぜ老人(高齢者)になると血圧が低くなりやすいのでしょうか?
老人と言われる年齢になると低血圧になりやすい理由とは?
- 収縮期血圧
- 拡張期血圧
の2種類があります。
収縮期血圧というのは「上の血圧」とよく言うやつで
心臓から全身に血液を送るときの血圧のことです。
拡張期血圧は「下の血圧」とも言われます。
心臓に戻るときの血圧です。末梢血管といって心臓から離れた血管の血圧が下の血圧です。
老人になると上の血圧が高く、下の血圧が低くなりがちです。
高齢になると血管の壁が硬くなりゴムのような弾力性がなくなるためです。
先ほども申しましたが、下の血圧は末梢血管の血圧を表しています。
だから末梢血管の弾力性がなくなると、血圧が上がらなくなるのです。
弾力性のあるゴムの方が、
弾力性のない石ころより締めたり緩めたりする力が強いです。
血圧は血管が締めたり緩めたりする力のことですから。
上の血圧が高くなる原因は末梢血管の血圧が低くなり血液の流れが悪くなるため
心臓から必死で血液を送ろうとするからです。
上の血圧は心臓から全身に血液を送るときの力のことでしたね。
とにかくここで大事なのが老人になると
上の血圧が高く下の血圧が低くなることだけ理解してください。
- 起立性低血圧
- 食後性低血圧
の2つです。
「起立性低血圧ってどんな状態?」と気になる方はこちらの記事をご覧ください。
⇒起立性低血圧の原因とは?
起立性低血圧を簡単に説明すると
寝ていたり座っている状態から急に立ち上がると急に低血圧になってしまうことをいいます。
まず頸動脈にある『圧受容器』というセンサーによって血圧を感じとり
血圧が高いなら、低く、血圧が低いなら高くしようと体に働きかけます。
座っていたり寝ている状態と立ち上がった状態だと
足にたまった血液を心臓に戻す力は弱くて大丈夫です。
でも立ち上がると足にたまった血液を心臓に戻すのに力がいります。
要するに血圧を上げないと足の血液を心臓に戻すことができません。
地球には重力が働いているからです。
重力は上から下に加わる力のことです。
高齢者になると先ほども申しましたが血管が硬くなります。
もちろん血圧を感じ取る頸動脈にある圧受容器も硬くなります。
感覚でわかってほしいのですが
ガチガチに硬いものより柔らかいものの方が感触を感じ取りやすいです。
硬い爪より、柔らかいお肌の方が物を触った時の感触を感じとりやすいですね。
圧受容器もそうです。
老人になり血管が硬くなることで血圧の変動を感じ取りにくくなるのです。
寝ている状態から急に立ち上がると
重力の影響で足に血液がたまりやすくなります。
このとき、正常では血圧は一瞬下がるのですが
圧受容器が感知し、すぐに血圧を上げ、足の血液を心臓に戻すことができます。
でも高齢者の圧受容器は感じにくいため血圧が下がったままです。
これが起立性低血圧といいます。
食事をすると胃に血液がたまります。
その結果、胃や腸などの内臓以外の脳や心臓などの血液の量が減ります。
正常だと圧受容器がうまく調節し血圧を維持してくれます。
でも、高齢者になるほど圧受容器がの感知能力が落ち
血圧を維持できず、低血圧になることがあるのです。
これを食後性低血圧といいます。
以上で老人が血圧低い状態になりやすい原因と理由について解説しました。
低血圧に悩んでいる方へ、こちらの書籍をおすすめします
⇒低血圧で悩む人に 自分の体を知ることから
こちらも参考に!⇒起立性低血圧は何科に行けばいいの?
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